「重吾先生」に「山行き ちょっとカレー」はいかがでしょうか |
同時代を生きた梶山季之氏からは「兄貴」「黒さん」と呼ばれていたそうです。
その重吾先生、ご自分の人生を「どかんたれ」と称していました。
そして随筆も書いています。
「どかんたれ」とは大阪弁の「あかんたれ」に「ど」をつけた先生自身の造語で
「どうしょうもないヤツ」という意味なんですね。
腕白だった少年時代、29才で「脊髄性小児まひ」を発病、生死の間をさ迷った闘病時代、
株で大損、釜が崎での困窮生活、色々な職業を転々とされた時代、まさに
「事実は小説より奇なり」を地で行く人生だったようです。
昭和36年(1961)1月「背徳のメス」で第44回直木賞を受賞し、文筆業に専念する事に
なりました。
3月1日、大阪産経会館で開かれた受賞祝賀パーティで、山崎豊子氏から「栄光を勝ち得た
今日の黒岩さんには引き返す道がない。必死に書きまくる事あるのみです。」とスピーチを
貰っています。
この小説は釜が崎を舞台に、ある病院の産婦人科医師を中心にした少しミステリアスな物語
なんですけどね。
社会派推理ものと言われていますが、少し風俗物っぽい匂いもします。
昭和50年に入ると歴史ものに活動の主軸を変えていきます。
「天の川の太陽」は55年に第14回吉川英治賞を受賞しました。
大海人皇子を主人公に「乙巳の変」以後の兄中大兄皇子との位置関係から始まって、
「壬申の乱」終結迄の物語になっています。
朝鮮三国や唐との外交関係をふまえ、しかし何といっても我が国唯一の歴史書
「日本書紀」や「万葉集」の歌の一部を紹介している点で、歴史への分りやすい入門小説と
言えるのではないでしょうか。
大海人皇子は日本書紀の「虎に翼を付けて放てり」の言葉通り、近江京より吉野へ逃れ、
宮滝離宮を中心に竜門岳、宇陀、鷲家口と足をのばし、各地の豪族と交わっています。
そこでカレーですが、「山行き ちょっとカレー」は如何でしょうか。
移動に便利なパンのカレーです。
フランスパンブールの中に野菜、ポテトサラダと一緒にカレーを入れてみました。
材料: 中位のフランスパンブール、きゅうり、レタス、厚揚げ、生クリーム、サワークリーム、
白ワイン、砂糖、マーガリン、オリーヴ油、日本酒、合びき肉、ニンニク、生姜、玉葱、
人参、ジャガイモ、セロリ、トマト水煮缶、塩、コショウ、自家製カレー粉、粉唐辛子、
チャツネ、スキムミルク、カシューナッツ、サラダ油。
作り方 ①先ずポテトサラダを作ります。圧力鍋でジャガイモ中位4個を5分位蒸します。
蒸気を抜いて皮を剥き、塩少々振っておきます。
温かい内にサイコロ状に切り、白ワイン大スプーン2杯の中に砂糖大スプーン
1/2杯を溶かした液をかけ、味を入れます。
その中にサワークリーム70gと生クリーム大スプーン2杯を混ぜ入れます。
絶品のポテトサラダになります。
②人参中位1本を千切りし、きゅうり中位1本を薄切りし、共に塩少々振っておきます。
③合びき肉100gは日本酒大スプーン1杯で空炒りし、塩コショウ 少々振り、
炒めたみじん切りの玉葱中位1/2個分を合わせます。
④基本のカレールーはいつものように圧力鍋で作り、ルー1カップの中に、③の炒めた
合びき肉を入れます。
更に自家製カレー粉大スプーン1杯を入れ、一煮立ちさせます。
我が淡路島産の玉葱は甘いのでカレー粉を足す事になります。
⑤中位のブールパンの上を蓋にするように切り、下は周りを1㎝位残して刳り抜き、
内側にところどころマーガリンを塗っておきます。
パンを横にして、ポテトを半分位入れ、反対側にレタスをしいて、水分の少ない
今回のカレーを入れます。中ほどに人参の千切り、厚揚げの薄切り、きゅうりを
並べ入れ、これで完成です。
盛り付けは巾の広い葉蘭の上にカレーを入れたブールを置き、蓋用のパンを横に飾ります。
そのまま葉蘭で包めば、お弁当ですね。
日帰りの山行きに似合うのではないでしょうか。
パンは焼き立てより、冷めた方がしっとりと具がなじみますし、何より食べやすいですよ。
冷蔵庫で冷やしてもおいしいパンです。