司馬先生に「鱈のカレーコカ」はいかがでしょうか。 |
葛城シリーズ第5回目は小説家「司馬遼太郎」先生です。
大正12年(1923)8月、大阪市浪速区西神田町、現在の塩草で生まれました。
本名は福田定一(テイイチ)。
ペンネーム「司馬遼太郎」は中国の「史記」の執筆者「司馬遷」に遼かに及ばないという
意味があるそうです。
またもう一説は「史記」より遼か後に生まれた一人の男「太郎」が、戦後の日本において、
司馬日本史を創り続けるだろうと予見し、作業をするだろうと考えたからだとも言われて
います。
作品には、戦国、江戸、幕末、明治と、歴史小説の多い事でよく知られています。
昨年、再放送された「坂の上の雲」は壮大な歴史ドラマでしたね。
渡辺謙さんのナレーション「まことに小さな国が開花期を迎えようとしている……」が
まだ耳の奥に残っています。「秋山真之」が主人公のようでした。
先生は数々の賞に輝いています。主なものを挙げてみると
昭和35年「梟の城」で第42回直木賞
51年 日本芸術院恩賜賞
平成3年 文化功労者
5年 日本文化勲章、となります。
ところで葛城との関わりと言えば、「竹内街道」「葛城みち」があります。
両場所とも、昭和46年から「週刊朝日」に連載された紀行エッセイ「街道をゆく1」で紹介
されています。
特に竹内街道については「大和国北葛城郡竹内というのが、竹内峠の大和側の山麓に
ある。
私は幼年期や少年期には、竹の内村の河村家という家で、印象的には、ずっと暮らして
いたような気がする。いわば故郷のようなものである。」と。
母親の実家なのですね。
のちに「半世紀以上も地上を往来していて無数の風景を見るにつれ、ごく心理的な意味で
―無意識のことだろうが―自分が感動する風景に基準のようなものがあることに気づく。」と、
竹内の風景にふれています。
必ず歴史に触れているので軽く読み流すことのできない作品でもあります。
そこでカレーですが「鱈のカレーコカ」はいかがでしょう。
「街道をゆく22 南蛮のみちⅠ」ではスペインを巡っています。
それでバスク地方の大西洋沿岸の魚介から「鱈」を使い、反対の地中海で食べられる
コカを作ってみました。
コカはスペインのケーキでピザ風とデザートの2種類がありますが、ピザにはイタリアの
ようにチーズが入りません。
今回はピザ風に作っています。
材料 強力粉、ドライイースト、塩、オリーブオイル、打ち粉用小麦粉、鱈の切り身、
茹で卵、赤と黄のパプリカ、緑のピーマン、玉葱、こしょう、自家製カレールー。
作り方 ①強力粉130g、塩小スプーン1/4杯を篩にかけながら、ボールに入れ軽く
混ぜます。
その中央をくぼませて、ドライイースト少々、オリーブオイル大スプーン1と1/2杯、
水50ccを入れ、全体をよくこねます。
②①に弾力が出てくれば、丸めてオリーブオイルを塗ったボールに入れ、ラップを
かけます。そしてそのまま2~3時間寝かせます。
③鱈は骨抜きし、食べやすい大きさに切り、水分を取って薄く塩、コショウ、小麦粉を
まぶして、オリーブオイルで焼きます。
④パプリカ、ピーマン、玉葱の細切りもオリーブオイルで軽く焼き、塩、コショウ
の味を入れて置きます。
⑤オーブンを200℃に温めて置きます。打ち粉をした台で②の生地を4等分し、
楕円形に伸ばし、フォークで数カ所空気穴をあけておきます。
オーブンに入れ、この生地コカを7~8分焼きます。
⑥焼いた⑤のコカにカレールーをしいて、④の野菜、③の鱈、茹で卵の白身の
細切りを載せて、もう一度5分オーブンで焼き、焦げ目がつけば出来上がりです。
冷めても美味しいコカなんですよ。上にのせる具はオイルサーディンと玉葱も合いますし、
炒めた野菜だけでも美味しいです。
一度お試しを。