今西祐行先生に「ゴマおにぎりとカレー味おにぎり」はいかがでしょう。 |

大正12年(1923)大阪府東大阪市に生まれました。
昭和3年より奈良県生駒町、奈良市法蓮町、東包永町そして再び生駒町と幼少期を
奈良で過ごしています。
随筆「冬の終わり」のあとがきに『いつも奈良や生駒に想いを馳せたところから生まれる
ことの多い私の作品』と書いています。
昭和16年上京、早稲田大学に入学。在学中に早大童話会に入会、児童文学者
坪田譲治主宰の「びわの実学校」の同人となり、創作活動を始めることになりました。
昭和18年学徒出陣で海軍に入隊。この時の体験が後に「ヒロシマの歌」「一つの花」の
作品になりました。

被爆して間もない広島に入り、地獄絵のような現場を、押さえた文章で綴った
「ヒロシマの歌」は涙無しでは読めません。
琴線にふれるのです。
21年復学し22年卒業。出版社勤務の後、文筆生活に入りました。
昭和31年処女出版「ゆみこのリス」「一つの花」で児童文学者協会新人賞。
この「一つの花」は小学4年生用の教科書に載っています。
40年「肥後の石工」でNHK児童文学奨励賞、国際アンデルセン賞国内賞。
44年「浦上の旅人たち」で野間児童文芸賞。
56年「光と風と雲と樹と」で小学館文学賞、日本児童文芸家協会賞。
61年「マタルペシュペ物語」第1部、第2部で路傍の石文学賞。
平成3年「今西祐行全集」で芸術選奨文部大臣賞及び赤い鳥文学賞特別賞。
4年紫綬褒章など数々の賞を受賞しています。
教科書に採用された他の作品に「むささび星」「太郎こおろぎ」「おむすびぱくりん
(おいしいおにぎりをたべるには)」「はまひるがおの小さな海」があります。

ところで奈良薬師寺との関わりですが、随筆「薬師寺にて」があります。
今西先生は『薬師寺は相変わらず修学旅行の団体でごったがえしていた。
説明しているどのガイドも殆ど同じ文句の説明である。日本の教師は教育者でなく
唯の管理者に成り下がっている。』と手厳しい。
先生それは角度を変えて、修学旅行はスケジュールをこなす時間管理旅行ととらえて
どの立ち位置でどの位マニュアル通りしゃべれば、各クラス遅れず連なってバスに
帰られるかという経験から割り出した知恵ではないかと思います。
そこでカレーですが「ゴマおにぎりとカレー味おにぎり」は如何でしょうか。

「おにぎりぱくりん」から頂きました。
材料 玄米入り白いご飯、ゴマ、鶏ミンチ、玉葱、生姜、塩、コショウ、鶏ささみ、
グリンピース、自家製カレー粉、自家製カレールー、オリーブ油、日本酒、醤油、
黒砂糖、片栗粉、赤大根、黄パプリカ。

作り方 ①カレー味おにぎりは先ずフライパンにオリーブ油少々入れて玉葱中1/4ケの
みじん切りと鶏ミンチ50g、生姜のみじん切り少々を炒めます。
味は塩コショウ少々、カレー粉小スプーン1杯、カレールー大スプーン1杯を入れ、
水分を飛ばします。その中に白いご飯お茶碗2杯を入れ、塩茹でしたグリン
ピースも一緒に入れて混ぜます。




②鶏ささみ2枚は筋を取ってそれぞれラップに挟んですりこぎで叩いて
のばします。
③薄くのばしたささみの上のラップを取って三角に握ったカレーおにぎりを乗せ、
下のラップを使って包み込みます。

④フライパンにオリーブ油少々入れ③のカレーおにぎりの全部の面を焼きます。
その後黒砂糖少々、醤油小スプーン1杯、日本酒小スプーン1杯、水大スプーン1杯、
水溶き片栗粉少々のたれを絡ませて出来上がり。

⑤ゴマおにぎりは手に塩を付けて、カレー味おにぎりと同じ大きさに握り、ゴマを
振ります。
⑥赤大根は斜め回し切りして塩水につけて置き、取り出して丸く椿のようにして、
花のしべは黄パプリカを小さく切って中に入れます。


ゴマおにぎり、ささみで包んだカレー味おにぎり、椿の花のような赤大根を緑のハランの
上に置いてみると春の野に出て田圃の畔で食べて見たくなりませんか。